2008年12月09日

8.母の愛への目覚め

8.母の愛への目覚め


電話を切って、病室に戻り 一人その寂しさ、悲しさ、絶望感に浸っていた。

涙が出てくれればまだ楽なんだが、涙すらでない。


その時、突然 私の胸にことばが押し寄せてきた。


「あー、今私が味わっているこの悲しみ、いやそれ以上の悲しみを お母さんに味わせているのはこの私だ!」

娘が薬剤師になった!その喜びと生きがいを地獄の底に突き落とすような事をやっているんだ!!


自分のつらさが まさに今母が味わっている悲しみとイコールなんだと 受け取れた。


その瞬間から涙がとめどなく溢れ続けた。


   本当にごめんなさい!

どんなにひどい言葉を言われても全て受け止めます。

今まで育ててもらい与えられ続けた29年間のお母さんの愛と同じだけ恩返ししようと思ったら29年かかる。

そして、その間の愛を返すのに又同じ時間がかかる。。。。

どうひっくり返したって親の愛を越えて返すことはできない。

としたら今からできることは何でもしよう。

お母さんの悲しみ辛さが少しでもやわらぐ為だったら何を言われても受け止めよう。

本当に本当にお母さん ごめんなさい と只ひたすら泣き続けた。



それからだ。

私の母へのエネルギーが変わったのは。


わかってくれない厳しい母 ではなく 只 受け取れるし 聞けるのだ。

言い合いにならない。

凍りついた関係が少しずつ少しずつ溶け始めた。

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